レンタカー体験談

海外でのスリ・金銭強要被害から身を守る方法を紹介。私のパリでの体験談。

2019年8月にパリを旅行中、スリと金銭強要に遭遇しました。

幸運にも実被害は受けずに済んだのですが、心理的なショックはそれなりに受けましたし、もし実被害を受けていたらなおさらだったと思います。

金銭以外にも、もしパスポートやwi-fi機器などの必需品を盗まれたら、その後の旅行が成り立たなくなることも考えられますし、怪我などの身体的被害や、諸々の手続き等で貴重な旅行時間も浪費してしまうこともあるでしょう。

皆さんのせっかくの楽しい旅行が台無しとなってしまわないよう、実際に遭遇した手口と被害の回避、予防方法について記載しておきます。

被害の回避方法、予防方法=現地で発生している手口を知っておくこと

海外での被害を減らすための方法、それは、あらかじめ手口を知っておくことです。

「背中に背負っているリュックは狙われやすい」程度の当然の手口だけでなく、もう一歩踏み込んだ手口を知っておきましょう。

インターネットで検索を行うと、非常に具体的な手口が掲載されていることがあります。

被害に遭いそうになった日の晩、宿泊先で検索をしてみたところ、遭遇したのと同様の手口が多数掲載されていて驚きました。

その中でも、

「Can you speak English?」と言って近づいてくることが多い

という記載を読んだとき、ゾワっとしました。実際、2回の遭遇ともそうでしたし、明らかに怪しく相手にしなかったものも含めると、何回もこの”常套句”を用いて近寄って来ていた集団を目の当たりにしていたからです。

パリに限らず、海外の有名な観光地に行く際は、事前に「地名+スリ」などで検索し、事前に知識武装をしておきましょう。これだけでも、無用な被害に遭う確率を少し下げることが出来ます。

実際に遭遇したスリの手口:署名を求めるクリップボードで視界を奪い、バッグを狙う

道を歩いていると強引に署名を求めるところから始まり、そこから手口は派生して複数あるようです。

私が最初に遭遇したのは、下記です。

①相手が真正面から近づき、斜めに前掛けしたバッグと顔(視界)との間に、署名を求める用紙が挟まったクリップボードをグイグイ入れられる

②拒否の姿勢を示しても、何やら大声で一方的にまくしたて、時間稼ぎされる

③ハッと気が付くと、クリップボードの下ではバッグのチャックが開けられ、手が入れられようとしていた

④大声で叫び、追い払うことが出来た

パスポートや高額の現金などの貴重品はホテルの金庫に預けていましたが、バッグの中にはモバイルルータが入っていたため、もし盗難に遭っていたら、旅行に大きな制限が出来てしまうところでした…。

もう一つ特筆すべきは、バスを停留所で待っていて、ちょうど目的のバスが到着して乗り込み始める瞬間を狙われたことです。

このバスで間違いないかな…、バスは前乗りだったかな…、チケットをどこに入れるんだっけ…、などなど注意力が散漫になっているタイミングですし、盗難に遭ったことをバス車内で気付いた時には、犯人は楽々逃げ、後の祭りです。

手口自体は強引にも感じましたが、タイミングと合いまって、狙いすまされているな、と感じました。

実際に遭遇した金銭強要の手口:署名を求め、書き進めると最終的に募金を強要する

なお、これ同日に立て続けに被害に遭っております(苦笑)

一つ目のスリに遭遇し、改めて緊張を高め直しました。

エッフェル塔に向かう途中の路上で、また署名を求める集団が近づいて来るのを見るや、露骨に拒否しました。

しかし家族からは、「いまのは本当の署名活動では?学生っぽかったし…」と言われ、ちょっと気の毒になってたりしました。

エッフェル塔の真下に着き、しばらく眺めていた後、またも署名集団が近づいてきました。

最初の被害に遭っていた私は、左手でカバンさえがっちりガードしつつ、怪しい動きを見せたら逃げれば大丈夫かなと考え、一組前の学生集団への罪滅ぼしのつもりで、片手で適当に署名だけしていました。

すると、名前や住所など色々と書かされた最後の項目で募金額の項目があり、いや…と拒否しても、「10ユーロ!10ユーロ!」とまくしたて、いつの間にか取り囲む集団も増え始めています!

家族も署名していたので、「もう行くよ!早く!早く!」と大声で叫び、その場を離れることで、難を逃れました。

この手口も有名なようで、検索すると事例がたくさん出てきます。

ちなみに、勢いに根負けして10ユーロぐらい仕方ないか…と財布を取り出したが最後、財布を強奪される被害も多発しているようです。(財布などの貴重品をどこに身に着けているか、わざわざ教えているようなものですし)

結果論ですが、相手が分からない日本語で叫ぶのは、良かったかもしれません。

ちなみに…

私が一蹴し、家族がちょっと非難していた、「気の毒な学生集団」。

何と言って近づいて来ていたと思いますか?

そう、「Can you speak English?」です!

思い出してゾワっとしました。

有名な手口:切符券売機で親切を装い、不当な手数料を要求

これは遭遇した訳ではありませんが、有名な手口です。

電車の切符を買う券売機など、親切に解説してくれている日本語のブログはいくつもありますが、画面が若干違っている…。ちょっと戸惑って、時間がかかることもあると思います。

この瞬間はその地方の旅初心者であることが丸出しですし、混乱や焦りで色々なことに気が散っている瞬間でもあります。(仕方ないことですが)

この瞬間を狙ったスリも、結構多いようです。

そこに親切にも購入方法を教えてくれる人が急に現れたと安心したら、最後に法外な手数料を要求される手口もあるようです。

私の場合、ヴェルサイユ宮殿付近の駅から、ルーブル美術館方面の宿に戻る切符の買い方で手間取っていた時、親切な駅員さんがサポートしてくれ、非常に助かった経験があります。

これは詐欺ではなく本当の親切だったのですが、このような方もいらっしゃる一方、その行為を悪用する詐欺があり、疑ったり身構えたりする必要が生じてしまうのは、本当に残念なことだと思います…。

その親切な駅員さんは、私達を助けてくれる前にも、色々な旅行者に対してあちこちの券売機に駆けつけてサポートをしている様子でしたし、そういった観察によって見分けることが出来るかもしれません。

有名な手口:飲食店のテラス席のテーブル上に置いた貴重品を狙った手口

これも、実際には遭遇しませんでしたが、気を抜くと被害を受ける可能性があるな、と思ったものの一つです。

パリには至る所に、カフェや飲食店があり、室内だけでなく、テラス席が設けられているお店がたくさんあります。

天気の良い日は、素敵な街並みを眺めながら食事もしたくなると思います。

そういう時に、またクリップボードが登場し、テーブルに置いた貴重品との間に差し込み視界を奪い、署名自体はあっさりと引き下がると同時に、ボードに隠した貴重品をさらっていくそうです。

まとめ:犯罪の手口を把握して知識武装し、予防しましょう

現地に向かう前に、このような犯罪の手口を把握しておくだけでも、被害を防げる可能性が上がります。

Can you speak English?を知っているだけでも。

被害に遭いやすい場所を知っているだけでも。

詐欺の手口は多種多様で、新しい手口もどんどん生まれ、いたちごっこではありますが、地域によって流行している手口、有名な手口もあることは、身をもって体験しました。

被害に遭って楽しい旅行を台無しにされるのもそうですが、被害を過度に恐れて、旅行自体を諦めてしまうことも、もったいないことです。

参考にしていただき、楽しい旅を過ごして頂けますと幸いです。

では。